簿記3級の合格点は70点|配点・大問ごとの目標点と時間配分、統一試験とネット試験の合格率の推移

簿記3級の合格点は70点 個別資格

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日商簿記3級の合格点は、100点満点中70点(70%以上)です。日本商工会議所が合格基準として公表している数字で、宅建のように毎年の合格点が発表されるまでわからない試験とは違い、基準は最初から決まっています。

ただ、「70点取ればいい」とわかっていても、3つの大問でどう70点を積み上げるか、60分をどう使うかで結果は変わります。また、2027年4月からは大問ごとの配点が変わることが、2026年9月25日に発表されました。

この記事では、合格点と配点の公式情報、大問ごとの目標点と時間配分の例、そして日本商工会議所が公表している統一試験とネット試験の合格率の推移を表で整理します。情報は2026年11月2日時点で、日本商工会議所の公式サイトで確認したものです。

簿記3級の合格点は70点(70%以上)

簿記3級の合格点は70点(70%以上)

公式に決まっていること

日本商工会議所が公表している3級の試験の形は、次のとおりです。

項目 内容
試験科目 商業簿記
問題数 3題以内
試験時間 60分(統一試験・ネット試験とも)
合格基準 70%以上(100点満点で70点以上)
計算器具 そろばんか電卓のどちらか1つ(ネット試験は電卓のみ)

出典:日本商工会議所「3級 試験科目」、「ネット試験について」、「2027年度以降の日商簿記3級試験問題の配点について」。

合格基準は、統一試験(紙の試験)でもネット試験でも同じです。ネット試験の合格は、統一試験の合格と同じ扱いになります。

70点は「7割」:満点を目指す試験ではない

70%で合格ということは、30点ぶんは落としても受かるということです。60分で3つの大問を解く試験なので、すべてを完ぺきに解こうとすると時間が足りなくなります。むずかしい問題で時間を使いすぎず、取れる問題を確実に取るのが、3級の基本の戦い方です。

3級の勉強時間の目安や、合格までのスケジュールは簿記3級の勉強時間とスケジュールにまとめています。

大問ごとの配点:2027年4月から変わる

大問ごとの配点:2027年4月から変わる

2027年4月1日以降の配点(公式発表)

日本商工会議所は2026年9月25日、2027年4月1日以降に行う3級の試験(ネット試験・統一試験・団体試験)の配点を、次のように発表しました。

大問 配点(2027年4月1日以降)
第1問 45点
第2問 25点
第3問 30点
合計 100点(70点以上で合格)

出典:日本商工会議所「【重要】2027年度以降の日商簿記3級試験問題の配点について」(2026年9月25日)。

この配点の変更は、2027年4月から出題範囲(出題区分表)が改定されるのにあわせたものです。2027年3月31日までの試験は、従来の配点のままです。改定の中身は簿記3級の2027年度改定で変わることで説明しています。

2027年3月までの配点は、公式サイトに書かれていない

一方、2027年3月31日までの「従来の配点」が大問ごとに何点かは、日本商工会議所の公式サイトでは確認できませんでした(2026年11月2日時点。3級の試験科目のページ、サンプル問題のページ、配点のお知らせを確認)。お知らせには「従来の配点」とだけ書かれています。

そのため、この記事では今の試験の大問ごとの配点を数字では書きません。受験指導の会社などが案内している配点はありますが、公式の数字ではないので、目標点を考えるときは大問ごとの「割合」で考える方法を下で紹介します。

大問ごとに何が出るか

日本商工会議所が公開している3級のサンプル問題は、「第1問」「第2問(1)」「第2問(2)」「第3問」に分かれています。中身は、講座会社などの解説では一般に次のように説明されています。

大問 主な中身(目安)
第1問 仕訳の問題。取引を読んで、示された勘定科目から選んで仕訳する
第2問 小問2つ。補助簿・勘定記入(商品有高帳、固定資産台帳、各勘定の記入など)と、穴埋め形式の理論問題など
第3問 決算。決算整理後残高試算表や精算表などの作成

※大問の分け方は日本商工会議所のサンプル問題ページ、中身はスタディングの解説ページ(2026年11月2日確認)によります。出題の中身は回によって変わります。

どの大問も、土台は仕訳です。第3問の決算も、決算整理の仕訳ができないと1行も埋まりません。仕訳の覚え方は簿記3級の仕訳の覚え方で詳しく書いています。

大問ごとの目標点と、60分の時間配分

大問ごとの目標点と、60分の時間配分

どの配点でも効く考え方:「どの大問でも7割」を下回らない

配点がわからなくても使える考え方があります。3つの大問それぞれで7割以上を取れば、配点がどうであっても合計は7割以上になります。逆に、どこかの大問が7割を切るなら、ほかの大問で取り返す必要があります。

この記事では、大問ごとの目標を次のように置くことをおすすめします(この記事の推奨です)。

大問 目標(割合) 理由
第1問(仕訳) 9割近く 練習した分だけ点になる。ここで貯金をつくる
第3問(決算) 7割 手順が決まっているので、練習すれば安定する。ただし1つのミスが他の行に響く
第2問(帳簿・理論) 6割 出題の形が回によって変わり、初めて見る形が出ることもある

第2問の6割を第1問の9割近くで補う、という組み立てです。第2問は対策しにくい年もあるので、第1問と第3問で合格点に届く力をつけておくのが安全です。

2027年4月以降の配点での目標点の例

2027年4月以降の配点(45点・25点・30点)に当てはめると、次のようになります(この記事の推奨です)。

大問 配点 目標点 目標の割合
第1問 45点 39点 約87%
第2問 25点 15点 60%
第3問 30点 21点 70%
合計 100点 75点 75%

合格点の70点に5点の余裕を持たせています。本番では計算ミスや読み間違いが起きるので、練習では75点を安定して取れることを目標にしてください。

60分の時間配分の例

60分の使い方は、本番の前に決めておきます。この記事のおすすめは、第1問→第3問→第2問の順で解く方法です(この記事の推奨です)。

順番 大問 時間の目安 ポイント
1 第1問(仕訳) 20分 迷う問題は印を付けて飛ばし、最後に戻る
2 第3問(決算) 25分 決算整理の仕訳を余白に書いてから、表を埋める
3 第2問(帳簿・理論) 10分 わかる小問から先に。理論は迷ったら直感で埋める
4 見直し 5分 第1問の飛ばした問題と、第3問の合計欄

第3問を第2問より先に解くのは、第3問の方が手順が決まっていて、時間をかけた分だけ点になりやすいからです。第2問は初めて見る形が出ることもあり、そこで時間を使いすぎると第3問が手つかずになります。

ネット試験では、画面のボタンで大問を行き来できます。紙の統一試験と同じように、解く順番は自分で決められます。

大問ごとに、点を落としやすいところ

同じ70点でも、落とし方には決まった形があります。練習のときに次の点を意識しておくと、本番の失点を減らせます(この記事の推奨です)。

大問 落としやすいところ 練習での対策
第1問(仕訳) 似た科目の取り違え(未払金と買掛金、前払金と前払保険料など)。問題文の「ただし書き」の読み落とし 科目を選ぶとき、その科目が資産・負債・純資産・収益・費用のどれかを心の中で言う。ただし書きに線を引く
第2問(帳簿・理論) 初めて見る形の帳簿に時間を使いすぎる。理論の語群で迷い続ける 小問ごとに「3分たっても手が動かなければ次へ」と決めておく
第3問(決算) 決算整理を1つ飛ばす。差額補充の計算を忘れる。月数の計算ミス 決算整理事項に番号を付け、終わったものに印を付ける。月数は余白に「12月〜3月=4ヶ月」のように書いてから計算する

特に第3問は、1つの決算整理を飛ばすと、関係する科目の行がすべてずれます。表を埋める前に、決算整理の仕訳を余白に全部書き出すだけで、こうした連鎖のミスはかなり減ります。前払・未払や差額補充の考え方は、簿記3級の仕訳の覚え方で例題つきで説明しています。

練習で75点が取れているかの確かめ方

本番前の確かめには、日本商工会議所が公式サイトで公開している3級のサンプル問題が使えます。第1問・第2問(1)・第2問(2)・第3問のサンプルがそれぞれ5つずつあり、答案用紙も付いています(模範解答は公式ページには載っていません)。60分を計って、本番と同じ順番で通して解くのがおすすめです。通し演習で3回続けて75点前後が取れていれば、本番で70点に届く見込みは高いと考えてよいでしょう(この記事の推奨です)。

どんな問題が出るか、ためしに1問解いてみてください。その場で答え合わせができます。

簿記3級の合格率の推移(統一試験・ネット試験)

簿記3級の合格率の推移(統一試験・ネット試験)

統一試験の合格率(2021年度以降)

日本商工会議所が公表している「受験者データ」から、2021年度以降の3級の統一試験を写したのが次の表です。

回(施行日) 実受験者数 合格者数 合格率
第173回(2026年6月14日) 14,359人 4,854人 33.8%
第172回(2026年2月22日) 17,140人 5,757人 33.6%
第171回(2025年11月16日) 16,648人 5,743人 34.5%
第170回(2025年6月8日) 18,935人 8,024人 42.4%
第169回(2025年2月23日) 21,026人 6,041人 28.7%
第168回(2024年11月17日) 19,588人 5,785人 29.5%
第167回(2024年6月9日) 20,927人 8,520人 40.7%
第166回(2024年2月25日) 23,977人 8,706人 36.3%
第165回(2023年11月19日) 25,727人 8,653人 33.6%
第164回(2023年6月11日) 26,757人 9,107人 34.0%
第163回(2023年2月26日) 31,556人 11,516人 36.5%
第162回(2022年11月20日) 32,422人 9,786人 30.2%
第161回(2022年6月12日) 36,654人 16,770人 45.8%
第160回(2022年2月27日) 44,218人 22,512人 50.9%
第159回(2021年11月21日) 49,095人 13,296人 27.1%
第158回(2021年6月13日) 49,313人 14,252人 28.9%

出典:日本商工会議所「受験者データ」「3級の過去のデータ(統一試験)」(2026年11月2日確認)。実受験者数は、申込者のうち実際に受験した人の数です。

ネット試験の合格率(年度ごと)

ネット試験は、年度(4月〜翌年3月)ごとにまとめて公表されています。

期間 受験者数 合格者数 合格率
2026年4月〜6月(年度の途中) 64,183人 28,546人 44.5%
2025年4月〜2026年3月 276,477人 112,797人 40.8%
2024年4月〜2025年3月 254,433人 98,235人 38.6%
2023年4月〜2024年3月 238,155人 88,264人 37.1%
2022年4月〜2023年3月 207,423人 85,378人 41.2%
2021年4月〜2022年3月 206,149人 84,504人 41.0%
2020年12月〜2021年3月 58,700人 24,043人 41.0%

出典:日本商工会議所「受験者データ(ネット試験)」(2026年11月2日確認)。

表から読み取れること

  • 統一試験は回によって大きく動く:2021年度以降の16回で27.1%〜50.9%。直近4回(第170〜173回)は33.6%〜42.4%です
  • ネット試験は年度ごとに37.1%〜41.2%:通年の5年度(2021〜2025年度)の範囲です
  • 受験者の多くはネット試験:2025年度のネット試験の受験者は276,477人。同じ年度の統一試験3回(第170〜172回)の実受験者は合わせて52,723人でした(表の数字からの計算値)
  • 統一試験の受験者は減っている:実受験者数は第158回の49,313人から、第173回は14,359人になりました

統一試験とネット試験の合格率は、集計のしかた(1回ごとか、1年分まとめてか)が違うので、そのまま比べて「どちらが受かりやすい」とは言えません。どちらで受けるかは、合格率ではなく、日程の都合や答え方の向き不向きで選ぶのがおすすめです。違いは簿記3級のネット試験と統一試験の違いで整理しています。

自分の点数はどうやってわかるか

自分の点数はどうやってわかるか

ネット試験:終わった直後に合否が出る

ネット試験は、試験が終わるとシステムが自動で採点し、その場で合否が判定されます。結果は紙のスコアレポートで渡され、合格した人はスコアレポートの二次元コードから「デジタル合格証」を受け取ります(PDFで保存・印刷ができます。紙やカードの合格証は発行されません)。

統一試験:受験した商工会議所が発表する

統一試験の合否発表の日時と方法は、受験した地域の商工会議所によって違います。たとえば京都商工会議所の場合、第174回(2026年11月15日)の2・3級の合格発表は11月30日で、ホームページの合否照会で合否と大問ごとの得点が見られる、と要項に書かれています。受験した地域の要項を確かめてください。

70点に届かなかったら

3級は、ネット試験なら休止期間を除いて随時受け直せます。大問ごとの得点がわかれば、どこで点を落としたかがはっきりします。第1問で落としたなら仕訳の練習、第3問で落としたなら決算整理の手順、と次の対策も決まります。

ただし、2027年4月1日以降の試験は新しい出題範囲・新しい配点になります。3月までに受け直すか、4月以降に新しい範囲で受けるかは、2027年度改定の記事を見て決めてください。不合格からの立て直し方は資格試験に落ちた時の立ち直り方でも紹介しています。

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よくある質問

よくある質問

Q. 簿記3級の合格点は、年によって変わりますか?

日本商工会議所が公表している合格基準は「70%以上」です。2027年4月以降の配点のお知らせでも「合計100点、合格基準70点以上」と書かれています。宅建のように、試験のあとに毎年の合格点が発表される仕組みではありません。

Q. 大問ごとに足切り(最低点)はありますか?

3級の合格基準として公表されているのは「70%以上」だけで、大問ごとの最低点は示されていません。なお1級には、1科目ごとの得点が40%以上という条件があります(各地の商工会議所の要項などに記載)。3級にはこの条件は書かれていません。

Q. 今の試験の大問ごとの配点は何点ですか?

2027年3月31日までの配点は、日本商工会議所の公式サイトでは確認できませんでした(2026年11月2日時点)。2027年4月以降は第1問45点・第2問25点・第3問30点と公式に発表されています。今の試験に向けては、「どの大問でも7割を下回らない」ことを目標にしておけば、配点に関係なく合格点に届きます。

Q. ネット試験と統一試験で、合格点は違いますか?

違いません。日本商工会議所が示す3級の合格基準は、ネット試験・統一試験とも70%以上です。2027年4月以降の配点(45点・25点・30点)も、ネット試験・統一試験・団体試験のすべてに適用されます。違うのは答え方で、ネット試験は金額を数字だけで入力し、仕訳は勘定科目をプルダウンで選びます。

Q. 69点だったら、もう一度受けるのは同じ範囲ですか?

2027年3月31日までに受け直すなら、今と同じ範囲・同じ配点です。4月1日以降に受け直すなら、新しい範囲と新しい配点になります。点数があと少しで、手応えが残っているうちに受け直したいなら、3月までのネット試験(2027年2月22日〜3月3日は休止)か、2月28日の統一試験が候補です(申込みは1月中旬頃から各地の商工会議所で)。

Q. 合格率が低い回は、問題がむずかしかったのですか?

日本商工会議所は、合格率が回によって違う理由を説明していません。統一試験は回ごとに問題が違い、受験者の顔ぶれも違います。合格率の上下から、次の回のむずかしさを予想することはできないので、どの回でも75点を取れる力をつけておくのが確実です。

まとめ

まとめ
  • 簿記3級の合格基準は70%以上(100点満点で70点)。統一試験・ネット試験とも同じ
  • 2027年4月1日以降の配点は第1問45点・第2問25点・第3問30点(日本商工会議所が2026年9月25日に発表)。2027年3月までは従来の配点で、大問ごとの点数は公式サイトで確認できない
  • どの大問でも7割を下回らなければ、配点に関係なく合格点に届く。目標は第1問9割近く・第3問7割・第2問6割(この記事の推奨)
  • 60分は第1問20分→第3問25分→第2問10分→見直し5分(この記事の推奨)
  • 統一試験の合格率は2021年度以降で27.1%〜50.9%、ネット試験は年度ごとに37.1%〜41.2%

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3級と2級の違い、試験の全体像は、日商簿記3級・2級の違いと選び方にまとめています。

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