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ITパスポートの勉強時間は、100〜180時間が目安です(講座会社などが示す目安。IPAは学習時間を公表していません)。1日1時間なら3〜6か月、1日2時間なら2〜3か月で届く計算です。
この記事は、受けると決めた人、または受けるか迷っている人が「自分なら1日何時間で、いつ受ければいいか」「毎週なにをやればいいか」を決めるためのものです。1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月の3つの計画表を、週ごとにやることまで落とし込んで載せています。試験の仕組みや数字は、IPA(情報処理推進機構)の公式発表で確認したものです(2026年10月時点)。
勉強時間の目安は100〜180時間。まず「1日何時間とれるか」を決める

ITパスポートは、ストラテジ系(経営・法務)、マネジメント系(開発・プロジェクト管理)、テクノロジ系(IT技術)の3分野から100問が出る試験です。試験時間は120分。合格率は2025年度(令和7年度)で48.6%でした(IPA発表)。
勉強時間についてはIPAの公式な数字はなく、講座会社が示す目安として「100〜180時間」がよく使われます。たとえばTACは、ITの知識がある人は100時間前後、IT初心者は180時間前後としています。
IT経験でどこから始めるかが変わる
- IT初心者(パソコンは使うが、仕組みは知らない):180時間前後を見込む。テクノロジ系の用語と計算に時間がかかります
- ITに少し触れている(社内のIT担当、情報系の授業を受けた):120〜150時間くらいを見込む(100時間と180時間の間をとった、この記事での見立てです)
- IT職・情報系の学生:100時間前後。むしろ経営・法務のストラテジ系でつまずきやすいので、そこに時間を回します
IT経験別の詳しい目安や試験の全体像は、ITパスポート試験完全ガイドにまとめています。
1日の勉強時間と期間の早見表
目安の時間を、1日に使える時間で割るとこうなります。1か月を30日として計算しています。
| 1日の勉強時間 | 100時間 | 150時間 | 180時間 |
|---|---|---|---|
| 30分 | 約6.7か月 | 約10.0か月 | 約12.0か月 |
| 1時間 | 約3.3か月 | 約5.0か月 | 約6.0か月 |
| 2時間 | 約1.7か月 | 約2.5か月 | 約3.0か月 |
| 3時間 | 約1.1か月 | 約1.7か月 | 約2.0か月 |
| 4時間 | 約0.8か月 | 約1.3か月 | 約1.5か月 |
社会人と学生で、合格率に差がある
IPAの統計では、2026年度(令和8年度)4〜9月の合格率は全体で48.9%。内訳を見ると、社会人は52.1%、学生は38.9%でした。学生の中でも、大学院63.0%、大学46.2%、専門学校31.1%、高校26.1%と幅があります。
この差の理由までは統計からはわかりませんが、少なくとも「合格率5割だから軽く受かる」とは言えない試験です。ITの授業を受けたことがない学生や、仕事でITに触れていない人は、180時間側で見積もっておくと、計画が足りなくなりにくいはずです。
計画を立てるときは、毎日きっちり同じ時間はとれない前提で考えるのが現実的です。この記事の計画表では「平日は短め、休日は長め」で組んでいます。
先に受験日を予約する

ITパスポートはCBT方式(会場のパソコンで解く方式)で、全国47都道府県の会場で随時受けられます。いつでも受けられるのは便利ですが、「準備ができたら申し込もう」と考えると、たいてい先延ばしになります。勉強を始める前に、受験日を予約してしまうのがおすすめです。
予約で知っておきたいルールは次のとおりです(IPA公式サイト・FAQより)。
- 選べる試験日:最短で申込みの翌日、最長で3ヵ月先まで
- 受験手数料:7,500円(税込)。申込み後のキャンセルと返金はできない
- 日時・会場の変更:試験日の3日前までならできる。2日前からは変更できない
- コンビニ払い:申込日の翌日から4日後までの試験は選べない。直前に申し込むならクレジットカードなどで
申し込める範囲が最長3ヵ月先なので、3ヶ月プランなら勉強初日に申し込めることになります。キャンセルはできませんが、3日前までなら日付をずらせるので、「少し遅れたら後ろにずらす」という逃げ道はあります。ずらすのは1回まで、と自分で決めておくと崩れにくくなります。
受験日の決め方の例
たとえば11月1日に勉強を始めて、IT初心者向けの3ヶ月プランで進めるなら、手順はこうなります。
- 11月1日:12週後の1月下旬の土日あたりで、通いやすい会場の空きを探して予約する
- 毎週日曜:その週の範囲が終わったかを確認。1週間以上遅れていたら、ずらすかどうかを決める
- 試験の4日前まで:日程をずらす最後の判断日。変更できるのは3日前まで
直前の追い込みは前日・前々日に効くので、試験日は「前日が休みの日」を選んでおくと動きやすくなります。
なお、2025年度の月別の統計では、応募者がいちばん多かったのは3月(44,493人)でした。年度末に受けたい人は、早めに予約しておくと安心です。
3ヶ月プラン:IT初心者・平日1.5時間+休日3時間

ITの用語になじみがない人向けの、いちばん標準的な計画です。平日1.5時間×5日と休日3時間×2日で週13.5時間、12週で約160時間になります。
| 週 | やること | 週末の確認 |
|---|---|---|
| 第1週 | 受験日を予約。テキストをざっと1周めくり、3分野の全体像をつかむ | 目次を見て、知らない言葉の多い章に印をつける |
| 第2〜3週 | ストラテジ系(企業活動・法務・経営戦略・システム戦略)をテキストで読む | 読んだ章の過去問を分野別に解く |
| 第4週 | ストラテジ系の残り+会計(損益分岐点・財務諸表)の計算 | ストラテジ系の過去問を通しで解き、間違いをノートに残す |
| 第5〜6週 | マネジメント系(開発・プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント・監査) | マネジメント系の過去問を分野別に解く |
| 第7〜8週 | テクノロジ系の前半(基礎理論・コンピュータの仕組み・ソフトウェア) | 2進数などの計算問題だけ集めて解く |
| 第9〜10週 | テクノロジ系の後半(データベース・ネットワーク・セキュリティ) | テクノロジ系の過去問を分野別に解く |
| 第11週 | 過去問を1回分(100問)通しで解く。間違えた論点をテキストに戻って確認 | もう1回分を120分で通しで解く |
| 第12週 | 正答率の低い分野だけ回す。IPAのCBT疑似体験ソフトで画面操作に慣れる | 試験前日は新しいことをせず、間違いノートを見直す |
ポイントは、インプットの期間中も週末に過去問を解いていることです。テキストを全部読み終えてから過去問、という順番だと、最初に読んだストラテジ系を忘れたころに問題に出会うことになります。
テクノロジ系に4週間とっているのは、出題数がいちばん多く(45問程度)、IT初心者が時間をとられやすい分野だからです。もし予定より早く進んだら、余った時間は過去問の通し演習に回します。
2ヶ月プラン:少し知識がある人・平日2時間+休日3時間

仕事や授業でITに触れたことがある人向けです。平日2時間×5日と休日3時間×2日で週16時間、8週で約130時間になります。
| 週 | やること |
|---|---|
| 第1週 | 受験日を予約。過去問を1回分、時間を気にせず解いてみて、分野ごとの正答率を出す |
| 第2〜3週 | ストラテジ系をテキストで読み、章ごとに過去問を解く |
| 第4週 | マネジメント系をテキストで読み、章ごとに過去問を解く |
| 第5〜6週 | テクノロジ系をテキストで読み、計算問題をまとめて練習する |
| 第7週 | 過去問を1日1回分のペースで通しで解き、間違いをテキストで確認 |
| 第8週 | 第1週に正答率が低かった分野を重点的に。CBT疑似体験ソフトで操作確認 |
2ヶ月プランでは、最初に過去問を1回分解いて、自分の弱い分野を数字で知るところから始めます。知っている分野にかける時間を減らし、知らない分野に回せるからです。IT職の人なら、テクノロジ系を短くしてストラテジ系の週を増やす、といった組み替えをしてください。
1ヶ月プラン:1日3〜4時間で一気に仕上げる

IT経験があり、100時間前後で足りる人向けです。平日3時間×5日と休日4時間×2日で週23時間、4週で約90〜100時間。毎日まとまった時間がとれることが前提なので、社会人で平日1時間しかとれない場合はこのプランは向きません。
| 週 | やること |
|---|---|
| 第1週 | 受験日を予約。過去問1回分で弱点を確認。ストラテジ系をテキストと過去問で |
| 第2週 | 週の前半はマネジメント系、後半はテクノロジ系をテキストと過去問で |
| 第3週 | 過去問を通しで2〜3回分。間違えた論点をテキストに戻って確認 |
| 第4週 | 弱点分野だけを回す。最後の2〜3日は間違いノートの見直しに充てる |
短期間で仕上げるときは、テキストを最初から丁寧に読むより、過去問を解いてわからないところだけテキストで調べる方が速く進みます。過去問の回し方はITパスポートの過去問の使い方で詳しく書いています。
分野の順番と、過去問を始める時期

出題数で見ると、テクノロジ系が半分近い
IPAが示している分野ごとの出題数は次のとおりです。
| 分野 | 出題数 | 主な中身 |
|---|---|---|
| ストラテジ系 | 35問程度 | 企業活動、法務、経営戦略、システム戦略 |
| マネジメント系 | 20問程度 | 開発技術、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント |
| テクノロジ系 | 45問程度 | 基礎理論、コンピュータシステム、技術要素(ネットワーク・セキュリティなど) |
この記事の計画表では、ストラテジ系から始めています。ニュースや仕事で耳にする話題が多く、IT初心者でも入りやすいからです。逆にIT職の人は、なじみのあるテクノロジ系から入って勢いをつけ、ストラテジ系に時間をかける順番でもかまいません。
分野ごとの基準点があるので、捨てる分野を作らない
合格には、総合評価点で600点以上(1,000点満点)をとり、しかも3分野それぞれで300点以上(各1,000点満点)をとる必要があります。総合点が足りていても、1分野でも300点を下回ると不合格です。
出題数の少ないマネジメント系は「後回しでいいか」と思われがちですが、問題数が少ないぶん、数問の取りこぼしが分野の点数に響きます。計画表でマネジメント系に2週間とっているのはそのためです。採点の仕組み(IRT)と「何問正解すればいいか」の考え方は、ITパスポートの合格点と採点のしくみにまとめています。
過去問は「インプットが3割進んだら」分野別に始める
過去問を始めるのは、テキストを読み終えてからでは遅すぎます。目安は、最初の分野を読み終えたあたり(全体の3割ほど)で、読んだ範囲の過去問を分野別に解き始めることです。そして試験の2〜3週間前からは、100問を120分で通しで解く練習に切り替えます。
過去問はIPAが公式サイトで公開しています。本番と同じ画面で練習したい人は、IPAが配っている「CBT疑似体験ソフトウェア」も使えます。
計画を立てる前に、今の実力を1問で確かめてみましょう。IPAの公開問題から1問、その場で解けます。
計画が崩れないコツ

平日はインプット、休日は過去問
平日の短い時間でテキストを読み、まとまった時間がとれる休日に過去問を解く、と役割を分けておくと、毎日「今日は何をやろう」と迷わずに済みます。休日に解いた過去問の間違いが、翌週の平日に読み直す範囲になります。
スキマ時間は「1問単位」で使う
通勤や昼休みの10分では、テキストを1章読むのは難しくても、過去問を2〜3問解いて解説を読むことはできます。スキマ時間は1問で区切れる作業に充てると、細切れでも積み上がります。スキマ時間の使い方はスキマ時間の勉強法、仕事と両立するコツは社会人の勉強法も参考にしてください。
遅れたら「削る」より「ずらす」
1週間遅れたときに、残りの分野を詰め込もうとすると、どこかの分野が手薄になります。分野別の基準点がある試験なので、それは危険です。遅れが1週間を超えそうなら、試験日の3日前までに受験日を後ろへずらす方が安全です。
週に1回、計画を見直す日を決める
日曜の夜など、週に1回だけ「今週やった範囲」と「過去問の分野別の正答率」を確かめる日を決めておきます。毎日見直すと計画を立て直すこと自体に時間をとられますし、月に1回では遅れに気づくのが遅すぎます。週1回がちょうどいい間隔です。
正答率が分野ごとに6割を切っているところがあれば、翌週の平日の時間をそこに回します。合格基準は点数(IRTによる評価点)で決まるので、正答率がそのまま点数になるわけではありませんが、自分の弱い分野を見つける目安としては十分使えます。
用語と計算は、まとめて別枠にする
横文字の用語や、稼働率・損益分岐点などの計算問題は、テキストを読むだけでは定着しにくい部分です。用語はITパスポートの用語の覚え方、計算はITパスポートの計算問題の対策で、それぞれ練習のしかたを紹介しています。
毎日の「今日やること」を自分で決めるのが面倒なら、学習アプリ「ごうかくっ!」を使う手もあります。カワセ先生の3分前後の動画レッスンと、IPAの公開問題3年分(令和6〜8年度・計300問)で練習でき、毎日「今日の3問」が出ます。ITパスポートは無料で登録して始められます。
よくある質問

Q. 1日30分でも受かりますか?
計算上は、100時間なら約6.7か月、180時間なら約12か月かかります。期間が長くなると、最初に覚えた分野を忘れやすいのが難点です。平日は30分でも、休日に1〜2時間を足して、全体を3〜4か月に収めるのがおすすめです。
Q. 社会人で、平日はほとんど時間がとれません
平日は通勤や昼休みに過去問を数問だけ、休日にテキストと過去問の通し演習、という分け方が現実的です。そのうえで、試験日は余裕を持って3ヵ月先(申し込める最長)に置いておきます。自分で計画を立てて守るのが苦手なら、受講期限や添削の締め切りがある通信講座をペースメーカーにする方法もあります。講座の違いはITパスポートの通信講座を比較で整理しています。
Q. 勉強時間は記録した方がいいですか?
記録しておくと、計画とのずれに早く気づけます。毎日の時間より、「その週に予定の範囲を終えられたか」と「過去問の分野別の正答率」の2つを週末に記録する方が、計画の修正に役立ちます。
Q. 受験の直前に新しい教材を増やしてもいいですか?
直前の1〜2週間は、新しい教材を増やすより、これまで間違えた問題を解き直す方が得点につながりやすいです。ただし、出題範囲(シラバス)は改訂されることがあるので、使っているテキストが受験時期の範囲に合っているかは、勉強を始める前にIPAの公式サイトで確認しておきましょう。
まとめ

- 勉強時間の目安は100〜180時間(講座会社などの目安)。1日1時間なら3〜6か月、2時間なら2〜3か月
- 試験日は最長3ヵ月先まで予約できる。勉強を始める日に予約して、先延ばしを防ぐ
- IT初心者は3ヶ月、少し知識があれば2ヶ月、IT経験者で1日3〜4時間とれるなら1ヶ月が目安
- 3分野それぞれに基準点(300点)があるので捨てる分野は作らない。過去問はインプット3割で分野別に始める





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