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社労士の通信講座は、どれも「合格率○%」と大きく書いてあります。ところが、その数字の出し方は会社ごとにまったく違います。並べて見比べても、どこが自分に合うのかは分かりません。
この記事では、主要4社(スタディング・フォーサイト・アガルート・ユーキャン)の社労士講座を、学習形式・質問サポート・合格実績の出し方・教育訓練給付の4つの軸で並べました。内容はすべて各社の公式サイトで確認したものです(2026年9月23日時点)。料金はキャンペーンで頻繁に変わるため載せていません。
結論:タイプ別の選び方
| こんな人 | 合いやすい講座 | 理由 |
|---|---|---|
| 通勤・スキマ時間で進めたい | スタディング | 1動画5分から。学習プランをAIが作り、復習の出題タイミングも自動で決まる |
| 紙のテキストに書き込みたい/質問をたくさんしたい | フォーサイト | フルカラーテキスト。バリューセットは質問回数が無制限 |
| 初学者から上級者まで、段階に合わせて選びたい | アガルート | 入門・中上級・上級とカリキュラムが分かれている。合格特典が大きい |
| 添削を受けながら、ペースを決めて進めたい | ユーキャン | 添削11回、標準学習期間7ヵ月の設計。質問は1日3問まで |
迷ったら、まず「1日に何時間とれるか」と「紙で勉強したいか、スマホで勉強したいか」の2つを決めてください。この2つでほぼ絞れます。
社労士試験のおさらい:合格率5.5%、学習時間800〜1,200時間

2025年(令和7年度)の社労士試験は、受験者43,421人に対して合格者2,376人、合格率5.5%でした(厚生労働省発表)。前年の6.9%からさらに下がっています。2026年(令和8年度)の試験は8月23日に実施され、合格発表は10月1日の予定です。
合格までの学習時間は、一般に800〜1,200時間が目安とされています。試験科目は労働法・社会保険法の8科目(法令の数で数えると10前後)におよび、しかも科目ごとに足切りがあります。得意科目で稼いでも、1科目でも基準点を下回れば不合格です。
独学で合格する人もいますが、「どこまで覚えればいいか」の線引きが難しく、法改正への対応も必要です。範囲の絞り込みと法改正情報を講座に任せられることが、通信講座を使う一番の理由になります。試験の全体像は社労士の難易度と勉強法にまとめています。
4社の比較表
| 項目 | スタディング | フォーサイト | アガルート | ユーキャン |
|---|---|---|---|---|
| 学習の中心 | スマホ・Web | 紙テキスト+eラーニング | 講義動画+紙テキスト | 紙テキスト+添削 |
| 動画1本の長さ | 5分〜 | 最大15分以内の単元 | 公式に記載なし | 5〜6分程度 |
| テキスト | 冊子+Web版 | フルカラー+デジタル版 | フルカラー+デジタルブック | フルカラー(紙・デジタル) |
| 質問 | フルコースに30回分(追加購入可)+AIの即時回答 | バリューセットは無制限(デジタルプランは30回) | 入門カリキュラム:フル50回/ライト20回 | 1日3問まで |
| 添削 | 公式に記載なし | 公式に記載なし | 公式に記載なし | 11回 |
| 合格実績の公表 | 合格率63.16%(カリキュラム修了者)/合格者353名(2025年) | 合格率63.0%(2025年度・条件あり) | 合格率29.45%(令和7年度・有料受講生) | 過去10年で合格者1,483名(アンケート回答) |
| 合格特典など | 合格お祝い金(条件あり) | 全額返金保証(バリューセット3)、合格お祝い金 | お祝い金3万円 または 全額返金(条件あり) | 教材到着後8日以内の返品可 |
| 教育訓練給付 | 対象(フルコースのみ) | 対象(バリューセット1〜3) | 一部カリキュラムが対象 | 対象(一般教育訓練) |
| 価格帯 | 価格を抑えた設計 | 中位 | 高め | 中位 |
※内容は2026年9月23日時点で各社公式サイトに掲載されているものです。コースによって内容が異なる項目があります。申し込み前に必ず公式サイトで最新の条件をご確認ください。
合格率の数字は横に並べて比べられない
比較表の合格率は、4社で分母がまったく違います。
- スタディング 63.16%:アンケート回答者のうち、直前対策の答練を8割以上終え、模試で一定点以上をとった「カリキュラム修了者」76人のうち48人が合格した割合
- フォーサイト 63.0%:全額返金保証制度の確認テスト・学力テストの条件を満たし、受験番号を提出した受講生で算出。算出方法は監査法人が確認
- アガルート 29.45%:有料受講生の合格率
- ユーキャン:合格率は公表しておらず、受講生アンケートで回答のあった合格者数(過去10年で1,483名)を公表
条件を満たした人だけを分母にすれば、合格率は高く出ます。数字の大小で講座の良し悪しを判断するのではなく、「最後までやり切れば、これだけの人が受かっている」という目安として読むのが正確です。どの会社も算出方法を公開しているので、気になる場合は公式サイトの注記まで確認してください。
各社の特徴
スタディング:スキマ時間を積み上げる設計
講義動画は1本5分から。基礎講座は全174回・約137時間(2026年版)で、スマホで通勤中や昼休みに進められるように作られています。アプリはオフライン再生にも対応しています。
特徴はAIの使い方です。学習プランの自動作成、間違えた問題を最適なタイミングで出し直す「AI問題復習」、24時間すぐに答えが返ってくる「AIマスター先生」があります。講師への質問は、フルコースに30回分のチケットが付き、足りなければ追加購入できます。フルコースは教育訓練給付(一般教育訓練)の対象です。
向いているのは、まとまった時間はとれないが、毎日少しずつなら続けられる人です。逆に、紙のテキストにじっくり書き込みたい人は、ほかの3社のほうが合います。
フォーサイト:試験範囲を絞った紙テキストと無制限の質問
公式が打ち出しているのは「合格点主義」。満点ではなく合格点をとるために範囲を絞る方針で、フルカラーテキストの色と図で覚えさせる作りです。講義は最大15分以内の単元に区切られていて、デジタルテキスト「ManaBun」でスマホからも読めます。
質問はバリューセットなら回数無制限です。社労士は科目が多く、年金科目のように仕組みが複雑な分野で質問したくなる場面が多い試験なので、ここは大きな違いになります。バリューセット3には全額返金保証が付き、教育訓練給付(受講料の20%、上限10万円)の対象にもなっています。
向いているのは、紙に書き込みながら覚えたい人、疑問をその都度つぶしたい人です。
アガルート:段階別のカリキュラムと大きな合格特典
初学者向けの「入門カリキュラム」、学習経験者向けの「中上級カリキュラム」、択一で35〜40点をとれる人向けの「上級カリキュラム」と、今の実力に合わせて選べるのが特徴です。肢別問題集9年分と実力確認の答練全8回など、アウトプットの量も多めに組まれています。
合格すると「お祝い金3万円」か「全額返金」を選べます(合格体験記の提出などの条件あり。教育訓練給付を使った場合は対象外)。価格帯は4社の中で高めですが、合格すれば受講料が戻る可能性がある設計です。
向いているのは、一度受けて届かなかった人や、講義の質と演習量を重視する人です。
ユーキャン:添削つきで7ヵ月のペースを作る
標準学習期間は7ヵ月。受講開始から試験までが7ヵ月に満たない場合は、翌年の試験まで指導を延長できます。テキストはメイン10冊分。問題集は過去問攻略集(過去6年分)2冊とテーマ別の実戦問題集2冊の計4冊です。
ほかの3社との一番の違いは添削が11回あることです。課題を出して返ってくるまでが区切りになり、ペースを自分で作りにくい人には助けになります。質問は1日3問まで。教育訓練給付(一般教育訓練)の対象講座です。
向いているのは、はじめて資格の勉強をする人、独学だと続かなかった人です。
この資格の講座を開いている通信講座です。料金やキャンペーンは頻繁に変わるため、ここには載せていません。申し込む前に、各社の公式サイトで最新の内容をご確認ください。
学習時間から逆算する:1日何時間なら何か月か
社労士の学習時間の目安(800〜1,200時間)を、1日の勉強時間で割るとこうなります。1か月を30日として計算しています。
| 1日の学習時間 | 800時間の場合 | 1,200時間の場合 |
|---|---|---|
| 1時間 | 約26.7か月 | 約40か月 |
| 2時間 | 約13.3か月 | 約20か月 |
| 3時間 | 約8.9か月 | 約13.3か月 |
| 4時間 | 約6.7か月 | 約10か月 |
働きながら1日2時間なら、1年強から1年8か月ほどかかります。試験は毎年8月なので、「来年の8月に間に合うか」から逆算して、1日の時間を決めるのが現実的です。
この逆算で講座の選び方も変わります。1日1〜2時間しかとれず、しかもまとまった時間がない人は、短い動画で細かく進められるスタディングやユーキャンが続けやすい形です。休日にまとめて3〜4時間とれる人は、紙のテキストでじっくり進めるフォーサイトやアガルートも選択肢に入ります。
選び方の3つの軸
1. 勉強する場所と道具
通勤電車でスマホを開くのか、机で紙を広げるのか。4社とも紙とデジタルの両方を用意していますが、設計の中心は違います。スマホ中心ならスタディング、紙中心ならフォーサイト・アガルート・ユーキャンです。
2. 質問の出しやすさ
社労士は、年金の計算や科目をまたいだ横断整理で「ここが分からない」が必ず出てきます。質問を気にせず出したいなら、回数無制限のフォーサイト(バリューセット)が安心です。AIにすぐ聞きたいならスタディング、課題の添削で理解を確かめたいならユーキャンです。
3. 費用の戻り方
教育訓練給付の対象かどうか、合格したときに返金やお祝い金があるかで、実際の負担は変わります。4社とも社労士講座に教育訓練給付の対象コースがあり(スタディングはフルコースのみ、フォーサイトはバリューセット1〜3、アガルートは一部カリキュラム)、雇用保険の加入期間などの条件を満たせば受講料の一部が戻ります。アガルートの合格特典(全額返金かお祝い金3万円)は、教育訓練給付と一緒には使えない点に注意してください。
独学と通信講座、どちらがいい?
独学の強みは費用の安さです。市販のテキストと問題集だけで始められます。一方で、社労士は法改正と白書・統計の対策が毎年必要で、足切り対策として苦手科目を作らない学習計画も要ります。
- 独学が向いている人:法律の学習経験がある、自分で計画を立てて守れる、法改正情報を自分で追える
- 通信講座が向いている人:法律の勉強がはじめて、仕事と両立していて計画を立てる時間がない、一度独学で届かなかった
社労士試験の学習時間は1,000時間前後にもなります。途中でやめてしまえば、それまでの時間がそのまま無駄になります。独学で迷っているなら、まず各社の無料体験や資料請求で教材を確かめて、続けられそうかどうかで判断するのがおすすめです。
よくある質問
Q. 通信講座だけで社労士に合格できますか?
できます。各社とも通信講座の受講生の合格者数を公表しています(スタディング:2025年の合格者353名、ユーキャン:過去10年で1,483名など)。ただし、講座は教材と計画を用意してくれるだけで、800〜1,200時間の学習そのものは自分でこなす必要があります。
Q. いつから始めればいいですか?
試験は毎年8月です。1日2時間なら約13〜20か月かかるので、翌年の試験に間に合わせるなら前年の春〜夏には始めたいところです。スタディングやアガルートは、すでに2027年の試験に向けたコースを販売しています(2026年9月時点)。
Q. 教育訓練給付はどうやって使いますか?
対象講座を受講・修了したあと、ハローワークに申請します。雇用保険の加入期間などの条件があり、講座ごとに修了の基準(確認テストの点数など)も決まっています。申し込む前に、自分が対象になるかをハローワークで確認してください。
Q. 合格率が一番高い講座を選べばいいですか?
合格率だけで選ぶのはおすすめしません。上で書いたとおり、各社で合格率の分母が違うため、数字をそのまま比べることはできません。自分が続けられる形式かどうかを優先してください。
まとめ
- 社労士試験は合格率5.5%(2025年)、学習時間は800〜1,200時間が目安
- スキマ時間で進めるならスタディング、紙+質問無制限ならフォーサイト
- 段階別カリキュラムと合格特典ならアガルート、添削でペースを作るならユーキャン
- 各社の合格率は分母が違うので、横に並べて比べない
- 教育訓練給付の対象かどうかで、実際の負担が変わる
どの講座も、無料体験や資料請求で教材の一部を確かめられます。1日に何時間とれるかを先に決めて、その時間で続けられそうな講座を2つほど試してみるのが、失敗しない選び方です。



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