【2026年最新】基本情報技術者試験の難易度と勉強法|合格率・科目A/B・IRT採点を解説

ノートパソコンでプログラムを書く手元 個別資格

基本情報技術者試験は、2023年に大きく形を変えました。年2回の一斉試験から、通年でいつでも受けられる試験になったのです。

受験のハードルが下がった一方で、採点の仕組みが少しわかりにくくなりました。「6割取れば合格」と説明されることがありますが、正確ではありません。

この記事では、現在の試験の形と、そこから逆算した準備の進め方を整理します。

基本情報技術者とはどんな資格か

プログラムのコードが表示された画面

IT技術者の登竜門

基本情報技術者試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験です。情報処理技術者試験のなかでレベル2に位置づけられ、IT業界で働くうえでの基礎知識を証明する資格とされています。

この資格に独占業務はありません。持っていなければできない仕事があるわけではないのです。それでも受験者が多いのは、多くの企業が新人研修の目標や昇給の条件に組み込んでいるためです。

すでにITパスポートを取得している方は、次の目標として自然な位置にあります。ITパスポートが「ITを使う人」向けだとすれば、基本情報技術者は「ITを作る人」向けの試験です。プログラミングやアルゴリズムが本格的に問われます。

ITパスポートについてはITパスポート試験完全ガイドで詳しく解説しています。

試験の基本データ

実施機関 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)
受験資格 なし(年齢・学歴の制限なし)
試験方式 CBT方式(パソコンで受験)
試験日 通年。自分で日時と会場を選ぶ
科目A 60問/90分(四肢択一)
科目B 20問/100分(多肢選択式)
受験手数料 7,500円(税込)
合格率 40%前後
学習時間の目安 150〜200時間

数値は2026年8月時点で確認できたものです。学習時間は一般に言われている目安で、プログラミング経験の有無によって大きく変わります。最新情報はIPAの公表内容をご確認ください。

いつでも受けられる試験になった

2023年4月から、基本情報技術者試験はCBT方式による通年実施に変わりました。

以前は年2回(春期・秋期)の一斉試験で、日程が合わなければ半年待つ必要がありました。今は自分で会場と日時を予約して受験します。

この変更には、準備の面でも影響があります。「次の試験日までに間に合わせる」という締め切りがなくなったためです。自分で目標日を決めて申し込まないと、いつまでも先延ばしになりかねません。学習を始めるときに、先に受験日を予約してしまうほうが進みます。

なお、不合格だった場合は再受験できますが、一定の期間を空ける必要があります。詳細はIPAの案内をご確認ください。

試験の構成

エディタに表示されたソースコード

科目Aは知識を広く問う

科目Aは、四肢択一が60問。90分で解きます。1問あたり1分半の計算です。

出題範囲は広く、テクノロジ系(基礎理論、コンピュータシステム、技術要素)、マネジメント系(プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント)、ストラテジ系(経営戦略、システム戦略)にわたります。

過去問との重複が多い領域なので、問題演習を繰り返すことで着実に点数が伸びます

科目Bはアルゴリズムとセキュリティ

科目Bは20問を100分で解きます。1問あたり5分と、科目Aよりはるかに時間をかけられる配分です。

出題はアルゴリズムとプログラミング、そして情報セキュリティの2分野に絞られています。科目Aのように広く浅くではなく、深く考える力が問われます。

プログラムは特定の言語ではなく、試験用の擬似言語で書かれています。特定の言語を学んでいなくても解けますが、逆に擬似言語の読み方に慣れておく必要があります

採点はIRT方式。単純な6割ではない

ここは誤解が多いところです。

合格基準は、科目A・科目Bのそれぞれで1,000点満点中600点以上。どちらか一方でも600点を下回れば不合格です。

ただし、この点数はIRT(項目応答理論)という方式で算出されます。単純に正答数を数えるのではなく、問題ごとの難易度を加味して評価する仕組みです。

そのため「60問中36問正解すれば600点」という単純な換算にはなりません。やさしい問題ばかり正解した場合と、難しい問題を正解した場合とで、同じ正答数でも点数が変わります。

実務上の対策としては、6割ぎりぎりを狙わず、7割を目標にするのが安全です。

合格率から見た難易度

現在の合格率は40%前後で推移しています。実施月によっては30%台になることもあります。

CBT方式に移行する前は20〜30%程度だったため、数字の上では通りやすくなりました。受験のタイミングを自分で選べるようになり、準備が整った状態で受けられるようになったことが影響していると考えられます。

とはいえ、10人受けて6人が落ちる試験です。特に科目Bで苦戦する受験者が多く、プログラミング未経験者にとってはここが最大の壁になります。

効率的な勉強法

ノートとペンケースが置かれた学習机

科目Aは過去問演習に時間を割く

科目Aは、テキストを読み込むより問題を解くほうが効率的です。ひととおりテキストに目を通したら、あとは過去問を繰り返します。

間違えた問題は、選択肢のひとつひとつについて「なぜ違うのか」を確認しておくと、似た問題に対応できるようになります。

科目Bは手を動かして慣れる

科目Bの擬似言語は、読み慣れるまで時間がかかります。紙に変数の値を書き出しながら、プログラムの動きを1行ずつ追う練習を繰り返してください。

頭のなかだけで追おうとすると、途中でわからなくなります。トレース(変数の変化を書き出す作業)を面倒がらずにやることが、遠回りに見えて確実です。

プログラミング未経験の場合、科目Bに学習時間の半分以上を充てる想定でよいでしょう。

先に受験日を予約する

通年実施になったことで、いつでも受けられる代わりにいつまでも受けないこともできてしまいます

学習を始めるタイミングで、2〜3か月先の受験日を予約してしまうことをおすすめします。締め切りがあるほうが、学習は進みます。

取得後のキャリア

IT企業への就職・転職では、基礎知識の証明として機能します。特に未経験からIT業界を目指す場合、学習を継続できることの証明にもなります。

社内での評価につながるケースもあります。企業によっては資格手当の対象になっていたり、昇進の要件に含まれていたりします。勤務先の制度を確認してみてください。

応用情報技術者へのステップとしても位置づけられます。応用情報はレベル3にあたり、記述式の午後試験が加わります。基本情報で土台を作ってから進むのが一般的な順序です。

まとめ

  • 基本情報技術者はIPAが実施する国家試験。ITの基礎知識を証明する
  • 2023年からCBT方式の通年実施になり、自分で日時を選んで受験する
  • 科目Aは60問90分、科目Bは20問100分
  • 合格基準は各科目1,000点満点中600点以上。両方必要
  • 採点はIRT方式のため、単純な正答率では測れない。7割を目標にすると安全
  • 合格率は40%前後。学習時間の目安は150〜200時間
  • プログラミング未経験なら、科目Bに時間の半分以上を充てる

いつでも受けられるということは、自分で締め切りを作らなければ進まないということでもあります。

学習計画を立てるときは、先に受験日を決めてしまうのが確実です。そこから逆算すれば、1日に必要な学習時間が見えてきます。

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