英語の資格といえばTOEICが思い浮かびますが、英検(実用英語技能検定)には別の強みがあります。スピーキングを含む4技能を測り、しかも一度合格すれば一生有効。国内での認知度も高く、使い分けを知っておくと選択肢が広がります。
この記事では、以下の内容をお届けします。
- 英検とTOEICの違いと使い分け
- 2級と準1級のレベル差
- 級別の攻略法
- 二次試験(面接)の対策
- 社会人の学習スケジュール
英検とTOEICの使い分け
| 項目 | 英検 | TOEIC L&R |
|---|---|---|
| 測る技能 | 読む・聞く・書く・話す(4技能) | 読む・聞く(2技能) |
| 評価の形 | 級による合否 | スコア(10〜990点) |
| 有効期限 | なし(一生有効) | 公式には期限なしだが2年以内が目安とされる |
| 出題内容 | 日常から社会問題まで幅広い | ビジネスシーンが中心 |
| 主な評価者 | 大学入試、教育機関、公務員試験 | 企業の採用・昇進 |
企業の採用や昇進ではTOEICが基準になることが多い一方、大学入試や教育関係、通訳案内士などでは英検が評価されます。両方を目的別に使うのが現実的です。
英検の大きな利点はスピーキングを含む4技能を証明できること。TOEICのスコアだけでは「話せるか」は分かりません。
2級と準1級のレベル差
| 項目 | 英検2級 | 英検準1級 |
|---|---|---|
| レベル | 高校卒業程度 | 大学中級程度 |
| 語彙数の目安 | 約5,100語 | 約7,500語 |
| 合格率 | 約25〜27% | 約15〜17% |
| 一次試験 | 筆記85分+リスニング25分 | 筆記90分+リスニング30分 |
| 二次試験 | 面接約7分 | 面接約8分 |
| 受験料 | 8,400円程度 | 9,800円程度 |
語彙数が5,100語から7,500語へ。この2,400語の差が、2級と準1級のあいだにある壁です。文法や読解の難易度以上に、語彙の負担が跳ね上がります。
英検2級の攻略法
語彙は「パス単」を8割
語彙問題は配点が明確で、覚えれば必ず取れる分野です。「でる順パス単 2級」を8割マスターすることを目標にしてください。
リーディングは設問を先に読む
長文を全部読んでから設問に向かうと時間が足りません。先に設問を読み、答えを探しに行く読み方に切り替えてください。段落ごとの主旨をつかむ意識も有効です。
ライティングは型を決める
2級のライティングは80〜100語。意見+理由2つの型を身につければ、内容で悩む時間が減ります。
- 第1文:自分の意見をはっきり述べる
- 第2〜3文:理由①と、その説明
- 第4〜5文:理由②と、その説明
- 最終文:意見を言い換えてまとめる
リスニングは毎日15分
まとめて2時間やるより、毎日15分のほうが効果があります。シャドーイング(聞こえた音を追いかけて発声する)を習慣にすると、聞き取れる音が増えていきます。
英検準1級の攻略法
最大のハードルは語彙
準1級の大問1は語彙問題25問。ここで落とすと合格は厳しくなります。「でる順パス単 準1級」を毎日50語ペースで進め、周回してください。
準1級の単語は日常会話では使わない抽象的な語が多く、文脈から推測しにくいのが特徴です。地道な暗記以外に近道はありません。
リーディングはテーマに慣れる
社会問題、科学技術、歴史、環境といったテーマが中心です。日本語でもいいので、こうした分野の記事を読んで背景知識を持っておくと、英文の理解速度が上がります。
ライティングは論理構成が命
120〜150語で、指定されたポイントを2つ使いながら意見を述べます。以下の構成が安定します。
- Introduction:自分の立場を明確に(1〜2文)
- Body 1:理由①+具体例
- Body 2:理由②+具体例
- Conclusion:主張を言い換えてまとめる
採点は内容・構成・語彙・文法の4観点です。凝った表現より構成が明確であることが優先されます。
リスニングは英語漬けの環境を
準1級のリスニングは長く、速い。BBC、CNN、TEDなどを日常的に聞いて耳を慣らしてください。完全に理解できなくても、英語の音の流れに慣れること自体に価値があります。
二次試験(面接)の対策
一次を通ると面接があります。イラストの描写と質疑応答が中心です。
- 2級:イラストの展開を説明し、質問に答える
- 準1級:4コマのイラストをナレーションし、社会的なテーマに意見を述べる
沈黙が最大の減点
面接で最も避けたいのは黙ってしまうことです。完璧な英語を話そうとして固まるより、つなぎ言葉を使いながらでも話し続けるほうが評価されます。
Well…、Let me think…、That’s a good question… といった表現を口癖にしておくと、考える時間を稼げます。
模擬練習を必ず行う
頭で分かっていても、実際に声に出すと別物です。予想問題集を使い、時間を計って声に出す練習を繰り返してください。可能なら誰かに聞いてもらうのが理想です。
社会人の学習スケジュール
| 時間帯 | 取り組む内容 |
|---|---|
| 通勤中 | リスニング(シャドーイング) |
| 昼休み | 単語(パス単を50語) |
| 帰宅後 | リーディング・ライティング |
| 週末 | 過去問を通しで1回 |
期間の目安は2級で3〜4ヶ月、準1級で6〜8ヶ月です。準1級は語彙の積み上げに時間がかかるため、早めに単語学習を始めてください。
英検を取るメリット
- 一度合格すれば一生有効
- 4技能を測るため、話せることも証明できる
- 大学入試や教育機関で高く評価される
- 準1級以上は全国通訳案内士試験の英語科目が免除される
- 海外留学の語学要件として使える場合がある
- 国内での認知度が非常に高い
まとめ
- 英検は4技能を測り、一度合格すれば一生有効
- 企業評価はTOEIC、教育機関や公務員系は英検が強い
- 2級と準1級の差は語彙(5,100語→7,500語)
- 準1級は大問1の語彙25問が合否を分ける
- ライティングは型を決めれば安定する
- 面接では沈黙が最大の減点。つなぎ言葉を用意する
- 2級で3〜4ヶ月、準1級で6〜8ヶ月が社会人の目安
英検は一生モノの資格です。まずは「でる順パス単」で語彙を固めるところから始めましょう。



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